前回の記事「MNO版楽天モバイル『Rakuten UN-LIMIT』正式に開始!開通手続きから速度測定まで」で書いたように、2020年4月8日にサービス開始されたMNO版の楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT」のSIMカードが開始当日の8日に到着した。
筆者は事前に用意しておいた楽天対応端末である富士通のArrows RXで「Rakuten Link」でのSMS認証を済ませた後、モバイルルーターの「W03」「W04」「W05」にSIMカードを入れて使うことにした。
筆者は家族の分をあわせて合計3回線が一度手元に届くことになっていたので、自分自身の契約のSIMカードはインターネット環境がなかった彼女のマンションに置くことにした。
ひとまず一日目はW03にSIMカードを入れて、彼女に家に持ち帰ってもらうことに。帰宅後LINEで快適に使えているという報告をもらったので、安心したのもつかの間、翌日また持ってきてもらい通信速度を測ってみると上下ともに0.9 Mbps前後と非常に遅い結果に——。
なお、筆者と彼女はともに神奈川県横浜市在住で、サービス開始当初から楽天回線も飛んでいる地域となっているのでその点も含めて参考にしていただければ幸いだ。

常時パートナー回線に接続で速度制限!
今回サービス利用二日目にしていきなり通信速度が遅くなった理由は、彼女が自宅マンションでW03で使っていたときは常時auのパートナー回線に接続していたためと思われ、月2GB(4月22日以降は月5GB)までのデータ容量を一日で使い尽くしてしまったことにある。(一日で2GBとかどんだけ使うんだよという指摘が入りそうだが、持ち帰らせる前に筆者もデータ量無制限だと思い、テストとしてガンガンSpeedTestやら動画再生やらしていた時点で結構消費していたと思われる)
前述したように筆者の自宅も彼女のマンションも共に楽天回線エリアなのだが、W03などモバイルルーターでRakuten UN-LIMITを使用すると、ほぼ例外なくauのパートナー回線の方に接続してしまうようだ。
前回の記事で掲載したように、利用一日目の段階でW03などのSpeedTest結果はダウンロード/アップロード共に5 Mbps前後とあまり早くない結果だったが、これらはすべてauのパートナー回線に接続したときの結果で、それゆえそれほど早くなかったという事実も明らかに。
前日と同じようにW03・W04・W05それぞれにSIMカードを入れて再度計測してみたが、いずれも上下ともに0.9 Mbps前後とある意味で安定した数値になった。
楽天モバイル対応端末でもパートナー回線に接続すること多々アリ
そもそも上記のW03などのモバイルルーターは、UQWiMAX用としてSIMと一緒に販売されていたモデルのため、楽天モバイルのバンド3よりもパートナー回線であるauのバンド18(26)の方が拾いやすいという特徴があるのかもしれない。
しかしこれ、実は彼女の家のようなおそらく楽天回線が拾いにくい場所の場合、楽天モバイル対応端末として販売されている端末でも同じ傾向だったりして、先述のArrows RXでも、彼女の家で使うと楽天回線ではなく、auのパートナー回線を高い頻度で拾っていたりする。
上記画像を参照しても分かる通り、「LTE Discovery」で接続しているLTE回線をチェックすると、バンド26(18)に繋がれているのが確認できる。(当然楽天回線対応エリアでのチェック)
また、彼女の家ほど酷くはないが、筆者の自宅でも同じようにArrows RXで楽天回線を拾わず、パートナー回線を拾っちゃうことも多々あった。
パートナー回線のバンドを塞いで対応
結果として、モバイルルーターのW04とW05についてはパートナー回線のバンド18を塞ぐことで強制的にバンド3に接続させることにした。
Android用のアプリで「W04 L01 LTEBand」といったものが公開されており、こちらを使えばW04と中身がほとんど同じW05での使用するバンドを固定することができる。
筆者が行ったのはバンド18(と一応その他すべても)を塞ぎバンド3のみ使用するように固定したのだが、反対にバンド3を塞ぎバンド18のみを使用するように固定して、常時パートナー回線のみを使用することもできる。(あまりやる意味もない気がするが)
これによって彼女の家のような楽天回線が繋がりにくい家でも常時、楽天回線に繋ぎっぱなしにできるようになった。これがなかなか良い結果に仕上がったので、自分が使う他のW04とW05でも全部バンド3のみ固定することにした。
当然楽天回線が飛んでいない都市部以外に行ってしまうと使用不可になってしまうが、そもそもあくまで固定回線の代わりとして楽天モバイルを貸したという背景があるので、その点についてはほとんど問題なし。
その後SpeedTestを使いながら何度も何度も設置場所を試行錯誤した結果、一番電波が良好なのは窓際のカーテンレールから数十センチ吊るした位置というのが明らかになったので、上記画像のように100均で買った謎の編み編みのバッグ用なものにルーターを入れて使うことになった。
なお、上記の「W04 L01 LTEBand」はW03には適用させることができないので、W03は使用端末から外すことに。万が一ファームウェアを更新してしまった場合、W03ではクレードルが必要になってしまうといった厄介な事情もあるので、W03については早めにフリマアプリで売ることにした。
楽天回線が弱めな場所はアップロードが遅くなりがち
現在は彼女にはW05を使ってもらっているが、試行錯誤して見つけた最良の設置場所においてSpeedTestの結果は上記のような感じ。当然、バンド3固定済みなので接続は楽天回線になっている。
ダウンロードがかなり速いのに対し、アップロードはそれほど速度出ていないのが玉に瑕だが、これでも設置場所によってだいぶ改善されており、この吊り下げ方式ではなくカーテンレールの上や部屋内などに置いて計測してみると、アップロードが0.5 Mbps程度という極遅な結果になってしまった。
自分自身、東京の新宿の方に行く用事があったときに色々な場所でチェックしてみてわかったが、楽天回線の電波が弱い場所では、ダウンロードがそこそこ速度が出ていたとしても、アップロードはかなり遅くなる。
終わりに
Rakuten UN-LIMITをSIMフリーのモバイルルーターに入れて、固定回線代わりに使おうとしている人にとっては、今回紹介したようなバンド3固定を施すことが一番良いのではと感じた。
反対に楽天モバイル対応Androidスマホを用意した上で、普通に携帯電話としてメイン端末にしろサブ端末にしろ使う分においては、結構不便な点が多いと思う。今回発覚したこのような弱点も含めて、今後一年間の無料期間のうちにサービスが改善されてば、今度の楽天モバイルの躍進は大きく進むだろうと感じた。
紹介キャンペーンで新規申し込み時+2,000ポイント!
現在楽天モバイルでは、UN-LIMITプランを紹介することで紹介したに3,000ポイント、紹介された側に2,000ポイントのキャンペーンも行われている。条件としては、紹介された人が紹介者の楽天モバイルIDを入力してかつ、申込月の翌月末までに開通することのみ。
厚かましくて恐縮だが、筆者のIDは「x8DjrczsPtFJ」。特に紹介してくれる友人などがいない方は、こちらを入力していただければ幸いだ。
当然、これから新規で申し込みする人はこの紹介時の2,000ポイントに追加して、事務手数料3,300円にあたる3,300ポイント還元(終了日未定)と、オンライン契約での3,000ポイント還元(6月30日終了)も同時にもらえ、ついでに端末も一緒に購入すれば最大で14,500ポイント還元も受けることができる。
全てのポイントを計算すれば、2,000 + 3,300 + 3,000 + 14,500 = 22,800ポイントをもらった上で、一年間無料の無制限高速回線が手に入ると思えば、相当美味しいキャンペーンだ。
まだまだ埋まる見込みはなさそうだが、あくまで最大300万人限定の一年間無料のキャンペーンなので、まだ申し込んでいない人はお早めにどうぞ。
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