バンドマンはクズ男!貧乏バンドマンの「お金ない」は「彼女とのデート代ない」であって、音楽活動費は別物っていう話。

はじめまして、中央線の女です。
皆さんにまず聞きたいと思うのだが、世の中には「バンドマン」という生物が、普通の人たちに紛れて生活しているということを知っているだろうか?
もしかしたら、平穏に暮らしてきた貴女は知らないかもしれないが、このサイトバンド部ねっとを見ている人なら、きっと知っていると思いたい。
「はじめて」のバンドマンはバンプの藤くん
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私がこの「バンドマン」という生物を認識しはじめたのは、幼き頃、小学生くらいの時からだったと思う。
あまり詳しく言うと世代がバレそうだが、BUMP OF CHICKENの「jupiter」というアルバムを姉が聴いていたのを知って、「どんな人が歌っているんだろう?」と、当時まだ、Windows Meの導入された、本体のデカさの割に画面が小さなパソコンを使って、バンプのことを調べた時が「はじめて」のバンドマンとの出会い。
彼らのHPに載っていた、ボーカルの藤原基央(通称:藤くん)の姿を見た時、「あぁ、こんな美しい人がこの世に居るのか」と思った。一瞬で好きになった。
そこから、私は、バンドマンという生物のことが、人生の中で気になって気になって仕方がなくなってしまい、最近だと、「あ、この人多分バンドマンだわ」と、ひと目見ただけで判断ができる、くらいにはなってきたと思う。(と、自信満々に豪語)
もちろん、そんな私だから、今まで付き合った男の人や、付き合ってはないけど絡んだことのある男の人にはバンドマンが多い。
バンドマンはつながっている
バンドマンという生物は実に特殊だ。みんな統一性がないようで、どこかでつながっている。そんな気さえしてしまう。それほどまでに、バンドマンは、それぞれ一個人が確立しているようで、ある特徴がある。
それが、「どいつもこいつもクズ」ということ。
今、近くにいる、クズじゃないバンドマンのことをご存知の皆さん、語弊があるのは重々承知しています。私もこれを最大限のリスペクトを持って述べている。包み隠そうかとも思ったけど、こんなところで隠しても意味がない。もう一度言おう、バンドマンはクズなのだ。愛すべきクズたち。
今回は、このバンド部ねっとという媒体をお借りして、私が今まで出会ってきた「クズ」なバンドマンたちのこと、また、日本中の皆様が出会った「クズ」なバンドマンのことについて、徒然なるままに、つらつらと、自由に、書いていけたらいいなーなんて思っている。
エピソード1〜クールな藤くん似ドラマー元カレの財布の中身は150円
バンドマンと出会いたければ、軽音サークルへいけ
大学2年生くらいのころだろうか。付き合っていたバンドマンがいる。
歳は2個上。先述の、「藤くん」に似た、長い髪の毛、少し猫背のガリガリ体型、ギタリストではなくドラマーの彼。
当時、私が大学で入っていた軽音楽サークルで出会った。バンドマンと近づく、1番マジョリティな方法だ。あまり口数が多いわけでもなく、ちょっと「不思議」な雰囲気を持っているところが、私の心を惹き付けて、好きになるのに時間はかからなかった。
名前は、タクヤ、としよう。(もちろん、仮称だ)
同じ軽音楽サークルのメンバーの出演するライブ終わりに、タクヤが何度か車で家まで送ってくれたりして、お互いの距離も縮まり、付き合うことになった。
「誕生日プレゼント、お金なくて買えなかった」
最初はとても幸せだった。彼に対してなんの文句もないし、夢のような時間。
でも付き合って、数ヶ月、私の誕生日がやってきた。もちろん、タクヤと付き合い始めてから最初の誕生日。プレゼントを期待してしまう気持ちに無理はない。
誕生日当日。
「ごめん、誕生日プレゼント、お金なくて買えなかった…、もうちょっと待って」
正直ここでかなりショック。いや、分かるよ。でも誕生日が分かってるなら、少しお金貯めたりしてくれてもよかったのに……。と心の中では思いながらも、そんなことを言う、重たい女になりたくない。私は懸命に自分の口角をあげながら
「ううん、全然大丈夫、待ってるね!」
と笑顔で答えた。
それから私は愚直に待った。誕生日プレゼントを待った。お金がないという理由で待たされているんだから、もうこの際、お金のかかったプレゼントは要らないと思っていた。プレゼントをくれるという、行為に対して私は意味を感じているのであり、プレゼントの額なんて関係ない、と。
ちゃっかり高価な機材買ってる、死ね
そうして2ヶ月くらい経っただろうか。
「ね、見て見て!新しいカメラ買っちゃった~。これでドラムの練習動画撮影して、YouTubeにアップしようと思うんだよね。どう?」
「へ~、すごいね、これ、幾らくらいしたの?」
「そうだな~全部あわせて10万くらい?色々臨時収入あったからさ~」
私の顔から血の気が引いていくのは、私自身が1番分かっていた。
そんなカメラ買う金があるなら、私にプレゼントの一つや二つ、買ってくれてもいいんじゃないか!?なにが臨時収入だよ、人がプレゼントを待ってることを忘れたのか!?!?おい!!!!ふざけんなよ!!!この2ヶ月間健気に待ってた私の気持ち返せまじで!!!!
と、心の中の私は、台風で荒れ狂った海よりも激しい波風立てて怒り狂っていたわけだが、
「そっか~、タクヤの演奏動画、こんないいカメラで撮ったらますます素敵だね」
と言う私がいた……。そうだ、彼らを責めてはダメなのだ。だって、彼らはバンドマン。
財布の中には、150円
結局私はそれ以降、プレゼントを待つこともしなかったし、タクヤからプレゼントをもらうこともなかった。(ちなみに、タクヤとは2年程付き合ったが、2回とも、誕生日プレゼントは同様の理由でもらえなかった)
ちなみに、ご飯に行っても、割り勘より私の方が大体多く払っていたし、もう別れる前には「俺、今日150円しか財布にないから(笑)」と、外食しに行く車の中で宣言されたりしていた。150円で何食うねん……。牛丼屋でも味噌汁くらいしか食えんぞ……。
よく付き合ってたなあ、と思いながらも、なぜか愛おしくて彼を責められない、私なのでした。
今日のクズバンドマンあるある
貧乏バンドマンのお金ない=自分の好きなバンドの機材費等でお金は充分に使ったから、彼女へのプレゼント代やデート代はない。
また次回もこんなペースで、クズなバンドマン話を紹介できたらと思ってます。
ライター:中央線の女
名前の由来はなんとなく、中央線沿いに住んでる女はみんなバンドマン好きそうだな、と思ったから(すごい偏見)。実際は、東京にすら住んでいません。自己犠牲の精神がスゴイのか、愛すべきクソバンドマンたちに振り回される日々です。
※この記事は、以前筆者が運営していた音楽サイト「バンド部ねっと」から移行した記事となります。