MacOS Mojaveで謎のバッテリーの減少が発生。Catalinaに上げて解決するも、結局原因不明

Mac

使用しているMacBook Pro 15 inch(2019年)で、充電器に刺している状態にも関わらず、充電の残量が減っていく現象がこの一ヶ月ほどで起きるようになってしまっていた。その時使用していたMacOSはMojave。

充電器に挿しっぱなしの状態でしばらく使用していると、はじめは100%をキープしているのだが、数時間経過すると徐々にバッテリーが落ち始め、だいたい89〜90%あたりまで減ると、再び充電が開始されるという謎の現象。

充電器に刺しているのにも関わらず、バッテリー残量が減っていくときのゲージ。

後述するが、同様の現象、というか機能は現時点での最新MacOSのCatalina 10.15.5以降には導入されており、「バッテリーの状態管理」として、バッテリーの劣化を防ぐ目的になっているが、いかんせん当方で発生していたのはMojave。こんな機能は本来ないはずである。

https://japanese.engadget.com/mac-batteryhealth-031519903.html

「SMSリセット」「NVRAMリセット」などは効果なし

筆者の一日のMacの使用時間はかなり長いので、このバッテリー減少現象はだいたい一日一回は起きていた。

Googleで調べてわかる限りの、「SMSリセット」「NVRAMリセット」「バッテリーリフレッシュ」「Apple Diagnostics」などはすべて試し、最終的にはクリーンインストール(Time Machineでの復元も行わないガチなやつ)まで行ったがすべて効果なしだった。

むしろ、Apple Diagnosticsでの診断結果は、至って健康体。

しょうがないので、Appleに見てもらうしかないと思い、川崎のApple Storeのジーニアスバーも予約して持って行ったが、担当してくれたお兄さんにも全く持って原因不明とのこと。店舗の技術担当のより詳しい人にも裏で聞いてくれたらしいが、その人もわからないと。Apple Storeでやってもらったハードウェアの診断でも、なんの問題なし。

むしろバッテリーの充放電回数が24回と、かなり少ないことに対して「かなり大事に使ってくれているようで」とまで言っていた。(この現象が起きるようになってから4回ほどカウント増えちゃったんだけどな)

お兄さん曰く、「考えられる原因はハード側か、ソフト側のどちらかだが、ハードだとしたらロジックボード」とのことで、ロジックボードを修理するとなると、あいにく展示品で買った本機だとAppleの1年間の保証が2ヶ月弱前に切れているので、有料となり、88,000円(税別)というとんでもない金額に。

「普通に現行で売られているMacBook Airの一番下のモデル辺りが買えちゃう金額なので、正直微妙ですよね」と、お兄さんも言う。ちなみに、保証が切れているので、修理せず分解してチェックだけしてもらうにしても同じ金額が発生してしまうのだとか。

なので、いきなり大金が発生し、しかもそれで改善されるか確証もないままハード面に手を出すよりも、まずはソフト面を疑って、MacOSを最新のものに上げてみて様子を見てみることを勧められる。(このときまでMojaveに留まっていた理由については後述)

「本日確認した内容についてはデータで残しておくので、また来てもらえれば全国のジーニアスバーで同じ内容を見ることができる」と言われ、その日はひとまず持ち替えることに。

相変わらずしばらく使っているとバッテリーが減っていくMojaveを2日ほど使ってから、ようやく時間が空いたタイミングでMacOSをCatalinaに上げることにし、綺麗サッパリとTime Machineを使わないクリーンインストールを行った。具体的な方法は以下のページが詳しい。

https://qiita.com/PaSeRi/items/59e9785580dbd518ac93

Catalinaにアップデートすると解決

MacOSをCatalina 10.15.6に上げ終え、しばらく使っていると相変わらず例のバッテリーの減少が発生。

しかし、先述したようにCatalina 10.15.5以降は「バッテリーの状態管理」の機能が搭載されているので、「システム環境設定」から「省エネルギー」→「バッテリーの状態…」と進み、「バッテリーの状態管理」にチェックを外してみると……。

なんと、充電器に挿しっぱなしだったのに関わらず98%辺りまで減っていた充電が、再び充電されるようになっている……! しかも、もう一度「バッテリーの状態管理」のチェックを入れてみると、充電が停止され、90%辺りまで減ってから充電されるという、元の状態に戻った。

その後、一週間以上、上記の「バッテリーの状態管理」からチェックを外した状態で当該機を使用しているが、頭を悩ませていたバッテリーの現象のトラブルは一切発生しないようになった。

考察:Mojaveでも「バッテリーの状態管理」的な機能が搭載された……?

というわけで、結局原因ははっきりしないまま、MacOSをCatalinaに上げたことによって解決したわけだが、おそらく今回発生したMojaveでバッテリー残量が減っていく現象については、Catalinaに「バッテリーの状態管理」の機能が搭載されたmacOS Catalina 10.15.5と同じタイミングの2020年5月26日にリリースされたMojave 10.14.6(18G5033)から、密かにCatalinaの「バッテリーの状態管理」同様の機能が搭載されたのではないだろうかと思った。

そして、Catalinaのように「システム環境設定」からこの機能をOFFにできる訳ではなく、ユーザーからはOFFにできないため、筆者のように解決策がわからず、困ってしまってしまったのだと思った。

そのため、筆者のようにMacOS Mojaveでこのような現象がしてしまった場合は、ネットで調べて出てくる限りでわかる「SMSリセット」「NVRAMリセット」「バッテリーリフレッシュ」「Apple Diagnostics」、さらに面倒だが最終手段であるクリーンインストールまで試してもだめだった場合は、Catalinaまたはそれ以降にOSを上げることをおすすめする。

筆者のようにどうしてもMojaveを使い続けたい場合はなかなか悩ましい問題だが……。

それにしても、このようなトラブルが筆者のMacBook Proだけに起きた問題とも思えないが、ジーニアスバーのスタッフまで把握していないというのも、謎ではある。

なぜCatalinaに上げず、Mojaveのまま使い続けていたのか

ちなみに、筆者がなぜCatalinaがリリースされた後もアップデートせずに、Mojaveを使い続けたかと言うと、使用していたオーディオインターフェースの「Focusrite Saffire USB 6」がCatalina以降のサポートをしなくなったため、Mojave止まりになったからである。

あとは、これは大した問題ではなかったが、SoundflowerというソフトもCatalinaのサポートが怪しかったというのもあった。

「オーディオインターフェースくらい、そんな古いものに拘らず新しいの買い換えれば良いじゃないか」というツッコミは入りそうだが、2020年の3月辺りからのコロナショックによって、オーディオインターフェースなどの機材も軒並み売り切れ状態になってしまい、よっぽど今欲しいのでなければ買い時ではないと思っていたからである。

しかし、今回止むを得ずCatalinaに上げることにしたので、サウンドハウスで目星を付けていた「Steinberg UR22C」を注文し、届くまでの2ヶ月弱の期間はメルカリでたまたま格安で出品されていた「Native Audio Komplete Audio 1」という機種を購入し、代用することにした。

このKomplete Audio1でも筆者のようなライトユーザーには基本的には十分なんだが、ダイレクトモニタリング時の音がヘッドフォンアウトから出ないという謎の仕様が気に入らないのと、UR22Cの目玉機能であるDSPエフェクトの機能を使いたいため、やはりUR22Cを届くまで待つことにし、手元に来次第、Komplete Audio1はメルカリで出品するつもりでいる。