音楽スタジオで働くメリットとデメリット!元大手リハスタ勤務がスタジオバイトの楽なところときついところを解説

音楽コラム
音楽スタジオイメージ

バンド練習や音楽教室などでお世話になる「音楽スタジオ」。リハーサルスタジオ(リハスタ)とも呼ばれ、音楽をやる上では欠かせない場所です。

音楽好きの人であれば、一度はそんなスタジオで働いてみたいと思ったことがある人もいるのではないでしょうか? 実は私もその1人でした。学生時代にバンドを始めてから「音楽に関わる仕事をしたい」と思った勢いから、リハーサルスタジオで働き始め、そのまま約2年ほど勤務しました。

今回は都内を中心に21店舗(2019年4月現在)を展開する大手音楽貸しスタジオのSOUND STUDIO NOAH(サウンドスタジオノア)の某店舗で勤務していた私が、リハーサルスタジオで働くメリット、デメリットを徹底解説していきます!

音楽スタジオで働くメリット

まずはリハスタで働いていた筆者が、実際に「働いていて良かったな」と思うことからいくつか解説します! 特に印象深い3つを紹介します。

音楽好きな人と出会える

お客様はもちろん、働いているスタッフも当然音楽が好き、もしくは興味がある人ばかりです。楽器をやっている人、これからやる人、楽器はやらないけど聴くのが好き…。そんな人達がスタジオには集まってきます。

しかも、様々な音楽ジャンルに触れることになるので、毎日が刺激的です。普段、マニアックな音楽を聴いているがゆえ、学校や会社では音楽の話が合わないという人であっても、スタジオで働くことで気の合う仲間と会えるかもしれませんよ!

アーティストに会える

これはとりわけ筆者の働いていたスタジオが都内のスタジオだったからかもしれませんが、利用者の中には有名なアーティストの方々もたくさんいました。

特に東京の新宿や渋谷、池袋の店舗では、大手レコード会社に所属している様々な方とお会いする機会も多くありました。ただし、自分の大好きなアーティストが来てもサインを求めたり、握手を求めることは業界のタブーなので要注意! 絶対にしてはいけません。

機材の知識が身につく

音楽スタジオで働くと、専門のエンジニアほどではないですが、機材の知識は基本的な知識は必然的に身につきます。

例えば楽器のメンテナンス方法や音が出ない時の対処法など……。楽器を触ることも仕事の1つなので楽器好きにはたまらないと思います。

あとは余談ですが、最新のエフェクターやマイク、アンプなども真っ先に試すことができるのもメリットです。もちろん、ただ楽しむだけでなく音の特徴や使い勝手を説明できるようにしましょうね!

音楽スタジオで働くデメリット

もちろん良いことばかりではありません。何事にもデメリットは存在します。

続いて、音楽スタジオで働く上でのデメリットを提示します。メリットと見比べてみてください!

時給が安い

これは現在(2019年4月)から7〜8年前の話ですが、筆者の働いていた当時は時給850円でした。

最低賃金ギリギリなところだったのを覚えています。さすがに今は当時よりも最低時給は全国的に上がっているとはいえ、それでも現在のスタジオの求人情報を見てみるとやはり最低賃金ギリギリなところが多いです。(執筆時現在で東京都の最低賃金は985円)

また、私が働いていた時は学生不可だったので、その金額でスタッフたちは生計を立てなくてはいけなかったんです。正直かなりきつかったのを覚えています。

仕事内容のほとんどは肉体労働

スタジオの仕事では、アンプや電子ピアノ、DJ機器などを運ぶ業務もあります。

店舗にエレベーターが設置されていればまだ良いのですが、それすらない店舗だと階段を使って持ち運びます。もちろん全てを一人で行うわけではないのですが、やはり腰を痛める人はいました。

裏方なので目立つことはほとんどない

これは個人的な見解で申し訳ないですが、私自身10代の頃からベースを弾いていました。

自分自身がライブに出演して演奏することが楽しかったので、裏方としてサポートに徹することはそれまでありませんでした。

音楽スタジオでの仕事は、機材についての知識が身につくので最初の1ヶ月くらいは新鮮で楽しかったのですが、段々マンネリ化してしまいました。特に小型店舗だとその感覚は強かったです。

しかし、私の場合は店舗異動をするなどして、刺激を受け続けることが幸いしたのか、なんだかんだで2年は近く働いていました(笑)

終わりに

今回の記事はリハーサルスタジオで働いてみたいという方向けの記事とさせていただきました。若干の個人的な意見も出てしまった所もありますが、なるべく包み隠さずにお話できたのではと思います。

どのスタジオもそうですが「音楽が好き」「人と話すのが好き」という方が集まっています。そういう方にはリハーサルスタジオでの勤務はきっと楽しいと思います! スタジオで働いてみたいと考えている方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてくださいね!

※この記事は、以前筆者が運営していた音楽サイト「バンド部ねっと」から移行した記事となります。