実際に働いていたバンドマンが教えるおすすめのアルバイト10選をランキング形式で紹介!
プロを目指しているバンドマンやそこそこ売れているインディーズバンドであっても、その多くは生活費や活動費を稼ぐために何かしら音楽以外の仕事をしているのが現実だ。
特にバンドマンは正社員として就職せずに、ライブの日程などに合わせてシフトの融通を効かせられる居酒屋などのアルバイトをしながら、フリーターとして生活を送っている人が多く存在する。
ただし、アルバイトと言ってもピンからキリまであるのが実情。ライブに合わせて気軽にシフトを空けることもできる仕事もあれば、正社員並みに制約が厳しい職場だってある。そうするときになってくるのが、バンドマンにおすすめなアルバイトって何の仕事なの?ってこと。
今回はシフトの融通面や仕事の簡単さ、はたまた楽器にも活きる仕事内容などあらゆる面で、バンドマン10人が実際にバンドマンに対しておすすめできるアルバイトを10種類を、ランキング形式で紹介したいと思う。
バンドマン10人がおすすめするアルバイト10選ランキング
というわけで、さっそく今回筆者が独自に行ったアンケートで集めた、バンドマン10人のおすすめアルバイトをランキング形式で紹介していきたい。
なお、ランキング自体はあくまで筆者自身が独断と偏見の上で付けたものであり、まったく正確性はないものなので、その点はご了承して欲しい。仕事内容だけを参考にしていただければ幸いだ。
10位:コンビニ店員
おすすめする理由
今ではどこにでもあるコンビニでのバイトなので、無理なく求人を探すことも出来るでしょうし、なによりシフトを自分で決められる店舗が多いので、この日はちょっと用事が‥。という日でもあまりバンド活動にも迷惑の掛かりにくい業種ではないかと思います。
働く際の注意点
デメリットとしては単純作業がほとんどですが、時間帯によっては業務量が増えてしまって、結果的にバンド活動をする前にヘトヘトになってしまうケースもあるかもしれないという事です。
筆者コメント
34歳男性の、ギターボーカル担当の方からのおすすめバイト。
コンビニといえば、最もありふれているアルバイトゆえ、探しやすい点・シフト制な点などでバンドマンに対してもおすすめなようだ。ただし、今時のコンビニといえばとにかくやることが多く、マルチタスクの塊のような仕事内容なので、向いていない人にはとことん難しそうな気もしてしまうため、10位とさせていただいた。客層もピンきりだしね。
なお、これは余談だが、筆者の元バンドメンバーのベーシストは某セブンで雇われ店長をしており、あまりの超絶ブラック環境により、現在は精神的にも体力的にもなかなか厳しい状況になっている。そのため、読者には死んでもコンビニ店長だけはやるな!とは伝えておきたい。
9位:ファミレスのアルバイト
おすすめする理由
朝早くと通常の時間帯と働く時間をある程度自由に選べる点がいいと思います。
メンバーが普通の会社に勤めている人が多いと、練習するのは夜が多くなると思うので好都合だと思います。そして何といってもまかないがあるので食費を浮かせる事が出来るのが最大の魅力だと思います。
働く際の注意点
やはり時間厳守と、急に休むなど社会人として非常識な行動はしないように心がける事が大事だと思います。
お客様が落として割ってしまった食器などを片付ける際に指先を怪我したりしないように気をつけることも重要だと思います。
筆者コメント
現在は専業主婦をしている、当時22歳のときに働いていたという女性ベーシストからのおすすめバイト。
コンビニに続き、アルバイトの二大定番として挙げられそうなファミレス店員。シフトを朝の時間帯にしておけば、夜のバンド活動には支障なく働くこともできるので、そういった点からもおすすめなようだ。また、コンビニ同様タウンワークなど求人情報を探せば必ず近場でもどこかしら募集しているくらいなので、探しやすい点もおすすめポイント。
筆者の周りでもファミレスで働いていたバンド仲間や、現在でも大戸屋(ファミレスとは違うかもしれないが)で働いている後輩など、たくさんいる。
8位:スーパーのレジ打ち
おすすめする理由
月並みだと思われるかも知れませんが、優れた点が2つあります。一つは作業量の振れ幅が少なく、常に一定の体力を温存できること、大事なもう2つ目は、コンビニ等よりも大きい、いわゆる中規模店舗なので人員の融通が効くこと、です。
厳しいシフト調整の要求でも、欠員補充の呼び出しでも、自分が断っても次の選択肢が豊富にあるので、無事に収まるケースが多いです。仕事でも人間関係でも荒波が立ちにくく、体力と精神を常にキープしておける職場だと思います。
働く際の注意点
たまーにライブのお客さんからお店で声をかけられる時があって、他の店員の目線が気になってしまう時がありました、
お店では少し雰囲気を変えた方が良いと思います。
筆者コメント
現在は普通の会社員をやられているという、当時19歳の頃にスーパーで働いていた男性ギタリストからのおすすめバイト。
コンビニ、ファミレスと続き、アルバイトの定番としてよく挙げられるスーパーのレジ打ち。やはりコンビニよりも規模が大きい分、ベースとなる人員が多いためシフトの融通がより付けられやすいようだ。
また、コンビニのようにあれこれ色々なことをやるわけでもなく、レジ打ちという単純作業をひたすら繰り返すだけなので、その点でも体力的にも消耗しにくいようだ。
筆者的にも、コンビニで働くよりかはスーパーの方がまだ楽そうだなあと感じてしまう。いずれも経験はないヘナチョコのため、憶測の域であるが。
7位:イベントの設営スタッフ
おすすめする理由
イベントの設営スタッフを派遣のアルバイトでしていました。シフトの融通が利きますし、ステージができるまでの過程をしれたり勉強になります。何より給料が他のアルバイトより良いのが嬉しいです。バンドをしていると時間とお金がありませんから。
働く際の注意点
イベントにもよりますが、重い資材を運ぶこともあります。そのため怪我には気をつけないと、楽器が弾けなくなることも。必ず長袖長ズボンで軍手をするなど、対策をしなくてはいけません。これはバンドマンに限りませんが。
筆者コメント
現在は飲食店の正社員で働いているという、当時22歳の頃に設営スタッフをしていた男性ベーシストからのおすすめバイト。
派遣のバイト情報を探していると、しょっちゅうお目にかかるのがこのイベント設営のスタッフ。たった今、タウンワークで求人情報をざっと見てみると、「back number/ゆず/コブクロ等」と踊る求人情報が。時給はまあまあ。普通といったところか。
個人的には経験者の声を聞く限りは、怖いおっさんに怒鳴られたり、超重い機材を運んだりと大変そうなイメージしかないのだが、やはり音楽に関わる仕事という意味ではバンドマンにとってやりがいも感じられる仕事なのかもしれない。よって、この順位にさせていただいた。
普段は他のアルバイトを軸にしつつ、掛け持ちとして資金が足りないときにやる仕事として派遣に登録しておくと良いかもしれない。
6位:楽器屋店員
おすすめする理由
楽器店の正社員の方はもちろん音楽好きな方や元バンドマンなどの方が多く、私のバンド活動を配慮してくれ、ライブなどのときにはシフトをズラしてくれるなどの融通をきかせてもらい、大変助かった経験があります。
また、新しい楽器や機材の情報も早く最高の職場でした。
働く際の注意点
楽器や機材の勉強は欠かせません。お客様もかなり詳しいので、それと同等かそれ以上の知識は持っていたほうが良いです。
筆者コメント
当時20歳の頃、楽器屋でバイトしていたという男性ギタリスト(リードギター担当)からのおすすめバイト。
楽器屋の店員というと正社員のイメージが強いのだが、実際にはアルバイトでも募集していることもあるようだ。正社員として働くとなると、あまり給料面では良くなく、また接客業ゆえ土日祝が休みにくいなど、自分の音楽活動を優先させたい人には向いていない仕事だと思うが、アルバイトで働くなら、なかなか良い仕事なのかもしれない。
ただし、島村楽器はなかなか髪型の規則も厳しいようで、筆者の先輩が大学生の頃に面接を受けに行ったら髪型を理由に断られていた。なお、その彼の髪型は普通の人よりもちょっと長いかなという程度の黒髪であった。よって、派手な髪型のV系バンドマンには厳しいかも。他の楽器屋については知らないが。
5位:喫茶店
おすすめする理由
アイドル喫茶でアルバイトをしていました。
おすすめできる理由としては喫茶店に来てくれるお客様にバンドの宣伝をしてライブを見に来てもらえることです。アルバイト用のSNSアカウントも効率的に高いかなり宣伝になります。
働く際の注意点
働くアイドル喫茶によってそれぞれ他での活動が禁止の所もあるので注意が必要です。バンドをやっていて大丈夫かあらかじめ面接などの時に聞くと良いと思います。
筆者コメント
当時20歳の頃、アイドル喫茶でバイトしていたという女性ギタリストからのおすすめバイト。
ただの喫茶店でのバイトではなく、アイドル喫茶という点がミソである。調べてみると、アイドル喫茶というのはアイドルの格好をした店員さんがカウンター越しに接客をしてくれ、指名をすれば備え付けられているステージで歌ってくれたりもする店らしい。
女子しかできねぇじゃねえか。しかも可愛い子しかできねぇじゃねえかというツッコミはあるのだが、やっぱりこういう変わり種のバイトの方が面白みがあって良いなあと思う(記事のネタ的にも)。
ちなみに男性の場合は、似たような仕事に執事カフェというのもあるそうなので、気になる方は求人情報へレッツゴー。
4位:犬の散歩代行
おすすめする理由
練習やライブは基本夜間なので、昼間にできるアルバイトとしておすすめです。
運動不足の解消やストレスの軽減にもなるし、散歩中に自分の音楽や人の作品を自由に聴けるので自分に合っていました。募集している時間帯もたくさんあったので、自分のスケジュールが組みやすかったです。
働く際の注意点
ケガだけには注意です。
犬に噛まれたりすることはありませんでしたが、散歩中に転びかけて手をケガしそうになったことがありました。
筆者コメント
当時26歳の頃、散歩代行をしていたという男性ギタリストからのおすすめバイト。この方は現在でもたまにこのアルバイトをしているとのこと。
勤務地は東京都なら23区、神奈川県なら横浜市や川崎市など、多くが都会の場所に限定されているが自分が住んでいるエリアが該当地域であれば検討してみると良いだろう。
こういう自由そうなアルバイトもあるんだなあとちょっとやってみたい気持ちにもなった。万が一筆者が仕事にあぶれたときには散歩代行で急場をしのぐとしよう。と思ったところ、調べてみるとどうやら、動物関連の資格や数年の職歴を必要としている業者も多いので、誰でも構わずにできる仕事というわけではないらしい。
3位:ライブハウスのスタッフ
おすすめする理由
音楽活動にとても理解ある職場なので、シフトの融通がとてもききます。イベントをやりたいときには安価で貸してくれたり、フライヤーなどの作り方を事務所で教えてくれたりもします。また、すぐそばに長年音楽に携わってきた先輩がいるのというのは活動するうえでもとても心強かったです。
働く際の注意点
いわゆる「ホームのライブハウス」が、職場になりがちです。やりやすさがある反面、ライブハウスのやり方に縛られがちになってしまうのが欠点です。
筆者コメント
現在19歳のライブハウスで働いている女性ギタリストからのおすすめバイト。
ライブハウスで働いているバンドマンというのは、実はそれほど多くないがもちろん中にはいる。やっぱり音楽活動の場そのもので働くわけなので、スタッフ本人の音楽活動に理解があったりと、かなり優遇もしてくれそうだ。バンドマン歓迎の職場としてはピカイチだろう。
ただし、個人的に感じるデメリットは、やはり主な仕事時間が夜に限定されてしまう点と、この女性が言っているように、どうしてもそのバイト先のライブハウスと内輪びいき的な音楽活動に縛られてしまいがちな点かなというところ。
2位:コールセンター
おすすめする理由
人数がたくさんいる場合が多いので、シフトの調整も余裕があります。午前入りや午後入りなど時間も選べるところが多いので、朝苦手な人も働きやすいです。ライブや長期休みも取りやすかったようです。コールセンターは時給も良いのでオススメです。
働く際の注意点
コールセンターなので声を使う場合は喉を気にする人もいるかも知れません。マスクをしている人が多かったです。
筆者コメント
当時28歳の頃、コールセンターで働いていたという女性ギタリストからのおすすめバイト。
「バンドマン バイト おすすめ」などとググると必ず出てくるのが、このコールセンターのバイトとスタジオバイトである。先着順で10人から募集して最後に投稿してくれたのがこちらの女性であるが、見事コールセンターをおすすめしてくれた。感謝。
やはり、髪型・髪色・ピアスなどのファッション面でも自由が効き、シフトの融通も効く。おまけに時給も結構高い。仕事内容は座り仕事なので体力的にも厳しくない。話すことが苦にならない人にはうってつけのバイトのようだ。実はコールセンターの内側では、見た目はV系のようなバンドマンが、めちゃくちゃ丁寧な口ぶりで電話対応していたりする。
喉のダメージだけに気を使えば、バンドマンには最高のバイト。ただし、クレーマーへの耐性がない人には難しいと思うので、そこは注意。
1位:寿司屋
おすすめする理由
寿司屋の中でも手で握ったり、巻いたりできる寿司屋がおすすめです。寿司を握る感覚や動かし方が楽器の演奏にプラスになるのは勿論ですが、一番は包丁の扱い方を学べるというのが重要であり、指先に神経を集中させ触覚が鋭くなるのが働き始めて数か月で実感できるはずです。
働く際の注意点
一番危険なのは指を切る恐れがある事ですが、包丁で切るぐらい深刻な怪我にはならないので大丈夫です。しかし手を大事にする事は心がけ緊張感を持って仕事を出来るのはプラスになる事が多いので耐えましょう。
筆者コメント
現在21歳の寿司屋で働いているという男性ギタリスト(アコースティックギター)からのおすすめバイト。
正直言って、今回バンドマンにおすすめのアルバイトというのを募集して、寿司屋というのが出てくるとは筆者も想定していなかったが、なるほどおすすめの理由を聞いてみると確かにギターを弾く上ではかなり役に立つスキルなのかもしれない。
バイトをしていて、「指先に神経を集中させ触覚が鋭くなる」なんてかっこいいじゃないですか。意外性も含めて、今回はおすすめバイトの堂々たる1位にさせていただいた。ただし、チェーン店の格安回転寿司なんかのバイトじゃあ全く意味ないだろうし、求人自体を探すのは難しいかもしれない。
ちなみに、ギタリストである筆者も多分に漏れずまあまあ料理は好きな方だが、ギタリストには案外料理好きな人も多い。筆者の知り合いには本を出しちゃうほどの中華料理の達人のブルースギタリストもいる。
終わりに
バンドマン10人に聞いたバンドマンにおすすめのアルバイト10選だったが、まとめると、今回は以下のような結果となった。
- コンビニ店員
- ファミレス
- スーパーのレジ打ち
- イベントの設営スタッフ
- 楽器屋店員
- 喫茶店
- 犬の散歩代行
- ライブハウスのスタッフ
- コールセンター
- 寿司屋
これはたしかに良さそうだなと感じるものもあれば、変わり種すぎて全てのバンドマンにはとうていおすすめできるものではないものまで含まれているが、あなた自身の音楽生活を送る上で参考にしていただければ幸いだ。
また、今回は募集しても集まらなかったが、やはりバンドマンのおすすめアルバイトとして挙げられる大定番は音楽スタジオの受付バイト。そちらについては、以下の記事で元大手音楽スタジオで働いていたベーシストが詳しく書いているので、併せて参考にしていただければ幸いだ。
個人的に加えておすすめするとなると、正確には「アルバイト」ではないが片手間仕事としてWEBライターやWEBデザイン、プログラミングのスキルを身に付けた上で在宅のフリーランスとして働くのも悪くないと思う。これらだけで生計を立てるのは難しいかもしれないが、月に数万円程度稼ぐのであれば、初心者でもそれほど難しくない(特にWEBライター)。
これは筆者自身が元フリーランスのWEBライターで、現職でも会社に属するライターとして働いているというポジショントークというのも大いにあるが。
いずれもPCを持っていることは必須になるが、今時のバンドマンはDTMをやったりとPCのスキルは必要不可欠だ。マイPCを持っていないバンドマンは、将来のためにも楽器を一本買い足すのを我慢する代わりに、PCを買い揃えることをおすすめする。
※この記事は、以前筆者が運営していた音楽サイト「バンド部ねっと」から移行した記事となります。